TOM PETTY “HIGHWAY COMPANION” [音楽]
トム・ペティは今までは“自分が好きなアーティストの周辺の人”という印象が大きく、彼の作品をきちんと聴いたり、聴きたいと思う様なこともありませんでした。しかし!このアルバム、“HIGHWAY COMPANION”、素晴らしいです。プロデュースはジェフ・リン。ラジオで萩原健太氏が紹介しており、その放送を聴いて即購入決定致しました。今回はTOM PETTYにとって3枚目のソロ名義でのアルバムとの事。聴いた放送はAMだったのですが、何と芳醇な音楽か!と、本当に心地良いショックを受けました。
ちょっとクセがあって今までは今一つ好きになれなかった歌声も切なく響き、今回は不思議なマジックを伴って心に染み込んで行きます。若い衆には絶対に出せない声、音、響き、切なさ・・・久々にアメリカのロックも良いな、と思わせてくれたアルバムです。数曲でスライドギターが入っているのですが、まるで今は亡きジョージが奏でている様な、滑らかで艶の有るこのスライドの音色にもやられてしまいます。ジェフ・リン、さすがです。でもAMラジオから流れる洋楽って、独特の雰囲気があってそれはそれで魅力的だと思います。考えてみれば50年代や60年代の中頃まではAMラジオが一番ポピュラーな音楽を聴く為の道具で、ビートルズも初期はAMラジオでの響きを考えて音を決めていたらしいですね。
ジェフ・リンがプロデュースしたアルバムには愛聴盤が多いです。ポールの“FLAMING PIE”も、ジョージの“CLOUD 9”も“BRAIN WASHED”も彼のプロデュース。今回のトム・ペティのアルバムもアコギのストロークの響きを活かした“ジェフ・リン印”とも言える音造りとトム・ペティの個性が見事に溶け合っていると思います。ついでにジャケットのイラスト、ブックレット、中の写真、どれも素晴らしい。こういうトータルとしてのプロダクトを手に入れる歓びを考えると、どうも楽曲をダウンロードで購入するという行為はまだ自分の中に入ってきません。
この写真はnelja夏のお勧めメニュー、“黒ゴマ坦々豆腐”と“夏野菜のスパイシーラタトゥイユ”。やさしいお味で、疲れぎみの夏のお腹にもぐんぐん入っていきます。おかげさまで先週の金曜日も満員御礼。
そういえばジェフ・リンのE.L.O.はちゃんと聴いたことが無いんだよな〜。あのジャケットの感じが個人的にどうも苦手で・・・
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