「デザイン」について [日記]
なんて、かなり大げさなタイトルになってしまいましたが。最近感動的なデザインに遭遇したもので。
イタリアCassina社の「Villabianca」という名の椅子。Cassina社の製品でも地味な部類に入るであろう椅子です。デザインはあの「Maralunga」のVico Magistretti氏。で、何にそんなに感動したかというと、
このアーム!木製でありながら、片持ち構造のアームです。こんな構造のアームは初めて見たような気がします。しかも中古でありながら全くグラ付きなどのない頑丈な構造。なおかつスタッキング(重ねて収納)も出来るんです!脚とアームの接合を前方にして後ろ脚を斜めにする事で、ビジュアル的なバランス、スタッキングの際の脚の重なり、強度といった、幾つかの要素を同時に、新しい方法論で解決していると思います。そしてそこには前回の記事に書いた様に、デザイナーとメーカーとの高いレベルでのパートナーシップが感じられます。ただし、デザインの感覚としては2007年の今見ると、少し「古さ」を感じてしまうのも事実。実際Cassina社のサイトを見るとプロダクトのラインナップからは外れており、廃番になってしまった様です。それでもこの椅子に「デザインする」という行為の本質が伺える事には違い無いと思います。地味な椅子ですが、この味わい深さ。そこがCassina社がイタリアにおける、いや世界のモダン家具のトップメーカーとして君臨する所以たる所なのでしょう。もう一度00年代仕様にリ・デザインしてみては?
2007-06-29 23:39
nice!(0)
コメント(0)
トラックバック(0)
コメント 0