Hans Olsenの3本脚チェア [イス]
1950〜60年代に活躍したデンマークのデザイナー、Hans Olsen(ハンス・オルセン)デザインの、ウォールナット材が使用された3本脚のダイニングチェアです。
製作はFrem Røjle工房、1953年の発表。円形のダイニングテーブルに笠木ごと綺麗に納まるようデザインされた椅子で、そのために座面が三角形になっています。
スタッキングも可能。機能的な理由もありますが、見た目にも3本脚の椅子は独特の魅力がありますね。
幅495、奥行460、高さ700、座面高さ440(売約済み どうもありがとうございました。)
座面は黒のビニールレザーで張替え済み。実はこの椅子、オリジナルは張替えを前提に作られておらず、座面はフレームに接着剤で固定されています。今回は座面板から作成し直し、今後もメンテナンス可能なようにリ・メイクしています。
少し角度が付けられた笠木と後ろ脚の取合い部分に入れられた黒い小さなパーツ。おそらく脚の固定のために入れられた物でしょう。ちょっとした意匠ですが、この椅子の大きな個性になっていると思います。
少し黒っぽいウォールナット材の色味と木目。落ち着いた雰囲気です。
脚は中心から両端に向かってテーパーしていくデザイン。
Hans Olsenは、“デンマーク近代家具デザインの父”と呼ばれるKaare Klint(コーア・クリント)に師事していました。
基本的にはシンプルですが、ディテールをよく見るときちんとデザインされた椅子である事がよくわかります。これで座面の構造さえもっときちんとしていれば...。
本当はテーブルとセットで使用する事で真価を発揮する椅子ですが、単独で見ても充分美しい、いい椅子だと思います。
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