低山ハイクとアバター

三頭山山頂からの富士山。冬の低山ハイクは気持ちいい。特に冬生まれの自分は、「暑い」よりも「寒い」の方が得意で、歩いているうちに心地よく体が温まってくる、冬の標高1,000m以下の登山はうってつけ。尾根づたいの道を歩いている時に、谷から吹き上げて来る冷たい風に吹かれると、体の表面に漂う熱気が取り去られ、かつキーンと張り詰めた感覚に体が包まれ、えも言われぬ気持ち良さを感じる。冬枯れの木立の続く風景や、あり得ない程の厚みを持った落ち葉の絨毯を歩く感覚も楽しい。

話題の映画、「アバター」を観た。もちろん3Dにて。実写と3Dを上手く組み合わせたであろう、架空の星における、架空の生物と人間のドラマ。今までにない映像体験であるだとか、本格的3D映画の幕開けだとの評価で、ついに興行成績で歴代1位になったらしい。確かに技術は素晴らしいし、映像も美しい。嘘か本当か解らないが、あまりの美しい架空の惑星の描写と、自分が生活する環境の醜さとのギャップに、鬱病になる人もいるとか。

でも何だかすっきりしない。人間が作り上げた、あくまで「架空」の幻想的な生き物達や、美しい星の描写にそこまで入り込めない。メガネをかけ、映画館のスクリーンで観る「美しい」風景に、そこまでの「美しさ」をどうしても感じる事が出来ない。そもそも、その必要を感じない。やはり自分の五感で感じる、身近な風景の方が切実で、リアルな「美しさ」を持っているように思ってしまう。もちろん身近な場所ではない所には、もっと沢山のリアルな異なる風景がある訳で。その光景を見る事には興味が有るのだが。まあ、素直に楽しめればいいのだけれど、なかなかそれが出来ない自分がもどかしくも有り、でも、それでいいのだとも思ったりもする。



少し早起きした朝に観る事の出来る、自宅マンションの窓からのこんな風景の方が、自分は好きだ。

コメント 3

こんにちは。
＞でも、それでいいのだとも思ったりもする。
それでいいと思います。
わたしたぶんこの映画、見ないと思います。
すみません、あまのじゃきなもので（笑）
by あまの (2010-02-12 12:55) 

3D映画に否定的な訳でもないのですが、別に自分にとってはどちらかというと、どうでも良い話に近いです、今の所。3D映像じゃないと得られない種類の感動って何なんだろうかという点が、まだよく解らないと言うか。

ストーリ的にも、掘り下げ方が僕にとっては全く物足りなかったです。ここではないどこかに希望を見つけるなんてファンタジー、あまり好きになれない、というのが正直な感想です。もっと色々な、複雑な葛藤が有って、その中でみんな結論を出しながら、苦しんだり楽しんだりしている訳ですから。

僕が素直に感動出来るのは、やはりそんな要素を含んだ映画、という事なんだろうな、と自覚しました。
by hara_taka (2010-02-14 18:26) 

私のお気に入りのブログです☆これからも楽しみにしていますね！(^ー^)b
by 池袋の美容院スタッフ (2011-02-19 23:39)