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個人的体験 [日記]

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こういうときだからこそ、パッションに溢れた音楽が効きたくなる。最近心に響くのは故Steve Marriottのギターと歌声。普段は暑苦しくも思う、情熱がこもりまくった歌声と歪んだギターでエネルギーを補充する日々。まだ初々しさも残るSmall Facesの初期のアルバムからもそのパッションは溢れ出ている。

音楽鑑賞も映画鑑賞も読書も個人的な体験。ごく個人的な体験。だから感想はそれぞれだし、心に響くポイントもそれぞれだ。僕にとって信頼するに値する音楽、映画評論家が数人いるが、それぞれで評価が全く違う事も時々ある。さらにその人達と自分の評価にも大きな差が生じたりする。でもそんな事、当たり前だ。すべてが同じ方がおかしい。気持ち悪い。それぞれが過ごしてきた場所、経てきた経験、読んできた物、見てきた物が違えば、感じ方が違うのも当然。気を付けなければいけないのは、視野の狭さだけだ。縦軸と横軸が短いが故の齟齬であれば長くする努力は絶対に必要だ。でも角度の違いだけであれば構わないと思う。最近見た映画では、「ヒアアフター」と「英国王のスピーチ」でそういう体験をした。「ヒアアフター」は僕にとってはかけがえの無い素晴らしい映画体験であったが、信頼しているある評論家にとっては「トホホ」な映画だったらしい。もう1人は「まあ、普通にいい映画」という評価。「英国王のスピーチ」は評論家のお2人は絶賛モード、自分は「う〜ん、特に…。」という感想だった。でも別に自分の見方の視野が狭いとは思わない。お2人のそれぞれの映画に対するコメントを見た後でもその感想は特に変わらない。でもそれでいいんだと思うし、そうでなければならないんだと思う。映画鑑賞なんて、本当に個人的な体験なのだから。映画の見方の新しい知識を評論家は与えてくれるけど、最終的に判断するのは自分自身でしかない。評論家の尊敬すべき所は、そのジャンル、及びその周辺の知識の豊富さであって、決して出した結論であるべきではない。

見て、聴いて、読んで感じる。視野が広いと思われる第3者の意見に接してみる。そういう見方もあるのか、と学ぶ。その上でさらに自分の見方を検証する。考える。そして結論じみた事を落としどころとして考える。判断力を磨いて行くにはその繰り返ししか無い。いろいろな人がいろいろな事を語る今みたいな難しい状況でこそ、今まで何を読み、聴き、観て来たのか、それで何を考えて来たのか、それが試されるんだろう。

個人的体験を通して、社会的に取るべき態度を決定する基準とすべき、判断する力、思考する力を磨いて行けたらなと。すべてのインプットはアウトプットのため。

風呂につかりながらそんな事を考えた。
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