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LEAVE THEM ALL BEHIND. [日記]

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今日は雨だったが、最近やっと涼しくなって来て、気持ちの良い日が続いていた。

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写真は昔から好きな場所である、井の頭公園の林の中にて。いや、でも井の頭公園が好きというより、この場所が好きという方が表現としては正確。

人間という存在は基本的に「おっちょこちょい」だと思う。特に日本人は「おっちょこちょい」だと思う。だから時代の空気に流されやすく、何かの影響を受けやすい傾向があるように感じる。一つのスタイルが流行ると似た様な表紙の雑誌が並び、似たトーンの物や写真や言い回しや表現が並ぶ。そして、その時代の空気を感じて、あたかも自分にとってそのスタイルが根本的に大事な物だと勘違いもしがちだ。しかし月日の流れは時として残酷であり、一時あれほどもてはやされた「何か」があっという間に過去の物として街から消え、人々の記憶から消え、自分の中からさえも消えていったりする。それでも、それの大きな流れをきっかけに知った「何か」を、ずっと大切にし続けていく人達もわずかかもしれないが、存在する事も確かだろう。自分にも同じ様な経験が有る。

家具、インテリアに関しても、もちろんある程度の、その時代の空気を反映したスタイルやテイストは存在する。2000年代後半の今現在も、ある種の傾向は感じられる。だけど、今のこの空気もいつかは過去の物となっていくのだろう。その時、この流れにのって集められた物達がどうなって行くのかが少し心配になったりする。自分でも商売をやっている訳だから、もちろん自分自身がその流れに必要以上に乗っかってしまわないように、注意を払っていたいと思う。本屋で見た雑誌の写真や記事にすぐに影響を受けそうになる事もあるが、そこは一度よく噛んでごくっと飲み込み、胃袋や腸を通して、血となり肉となる物と排泄物としてまた外に出してしまう物とをよく分ける作業を欠かさぬ様に、と自分に言い聞かせる。そうして消化したものこそが時代の洗礼を受けてもなお、自分にとって、社会にとって魅力ある物であり続けられるのだろうと思う。一人一人のそんな行為がやがて文化となり、社会に根付いて行く。そういった作業が広まれば、今住んでいる街、都市、国の風景もだいぶ変わって行くだろう。安易にスタイルをコピーしただけの物とは違う、しっかりと深く広く根を張った文化はやはり深い魅力を持っていると思う。

目にした物、手にした物を一度全て後ろに置いて行く。それでもなお付いてくる物、どうしても置いては行けない物だけを持って行く。

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(タイトルはRIDEの2ND、“Going Blank Again”より。)
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Michi

RIDE好きの私としては、LEAVE THEM ALL BEHIND
の "ALL" は "MISTAKES" , "ANGER" AND "UNTRUENESS" など人生でネガティブな者(物)達と理解しています。
やっぱりいいもの(人間の中身的、物質的にも)はしっかり心や手に握って持って前に進みたいと私も思います。
by Michi (2008-09-26 18:47) 

hara_taka

Michiさん 世の中には善意のふりした怪しい物もたくさん転がってるからね。でもネガティブな要素があるからこそ、それを通過した時により深みが出るっていう面もあるよね。一見善さそうに見えても、とりあえず一度距離を取って、冷静になって見てみる事も大事かなと。そう考えると、自分にとって本当にしっかり握っていたい物って、案外多くないのかも。

しかし、RIDE好きとかって言うと世代がばれるね。お互い。
by hara_taka (2008-09-27 00:24) 

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