改めて、2年目突入にあたって

府中市美術館で開催されている、「純粋なる形象　ディーター・ラムスの時代―機能主義デザイン再考」を見に行こうと自転車を走らせましたが、なぜか身も心も正反対に向かってしまい、多摩川沿いを西へ。途中数カ所のポイントはある物の、なかなか川を見ながらのサイクリングとはいかず。

改めて、2年目突入ということで、抱負など。

といっても、特に変わった事をやろうとか、新たな仕掛けを、なんて事は無精者なのでみじんも思っておらず、淡々と、日々「良い」と思える物たちをこの日本で探し、皆様にご紹介できたら、と思うばかりです。そして自分自身の物を見る目の幅をさらに広げ、「こんな物もあるんですよ」と、知られざる物たちや、あまり注目されてない物達も皆様にご案内できたらいいなと思っています（当店唯一のこだわりと言っていい、「日本国内のみで仕入れる」こと、この点については、後日改めてゆっくり触れたいと思います）。

基本的にゆっくり物をご覧頂きたいので、こちらからは積極的にはお客様に声をかけておりません。しかし、もちろんお客様といろいろお話しさせて頂くのは、私達にとっても、とても楽しいことですし、緊張感溢れるお店なんてつまらないと思っていますので、ブログを見て頂いている皆様、どうぞお店にいらしたらお気軽に声をおかけ下さい。こちらからも、しかるべきタイミングで声をおかけしたりしておりますが、なかなか上手くコミュニケーションが取れず、無愛想な印象をもたれたお客様もいらっしゃるかもしれません。でも、それはこちらの本意では無く、本当に申し訳なく思います。とにかく基本は気取らず、威張らずです。気楽な気持ちで、楽しんで色々な物を見て頂ければ嬉しく思います。

実店舗をもって実感したのは、やはり色々な「人」との出会いです。インターネットだけで商売していた頃と比べると、様々な「人」とのつながりが圧倒的に増えました。基本的な商売スタンスや、品揃えがどうかという点はそれほど変化していないと思いますが、「人」との出会いは圧倒的にリアルな「場」が有るか無いかで変わってきますね。そこがこの1年で最も実感させれられた事かもしれません。そんなつながりの一つの形として、何かが起きてくる予感がしており、楽しみです。TVや雑誌やネットだけでは知り得なかった色々な人、事、物が、当たり前ですが、世の中には沢山あります。そんな当たり前の事に改めて気付かされた様な気がします。

気がつけば早くも業界歴は12年目、前職場では、戦後の日本を中心とした、有名無銘のモダンデザイン物をかなり早くから目をつけて展開していた自負はあります。でも、独立してからやっと店舗を出して、なんとか丸1年です。まだまだです。本当に、長く続ける事のできる様な、時代の流れに負けない価値観を提案できる店として、足腰が立たなくなるまで続けて行く事が目標です。引き続き、皆様、宜しくお願い申し上げます。

改めて、これまでご来店頂きました全ての皆様、お買い物をして頂いた全ての皆様、ブログをご覧頂いた全ての皆様にお礼申し上げます。どうもありがとうございました。2年目もどうぞ宜しくお願い致します。

古道具 LET'EM IN　店主　原　尊之

コメント 2

１周年おめでとうございます。
ここ最近ではブログで店内をみせていただくことしかできていませんが
何かストーリーがみえてくるようで実に楽しいのです。
どんな出会いがあって外国のものが日本の人に使われて
またさらに次のひとに引き継がれていくのか
愛されているものたちのバトンタッチが感じられるようで。
確かに新しいものが生み出されて使われていかなければ繁栄はないのでしょうが、それはそれができる分野でどんどんやっていただいて
愛されるものたちは最後まで大切に使われたらいいなって
ＬＥＴ’ＥＭ　ＩＮさんを通して思いました。

欲しいものが出たときはうかがいます、なくなっちゃうから（笑）

by あまの (2009-07-10 12:42) 

あまのさん　こんにちは！どうもありがとうございます。

海外の見知らぬ土地、人が使っていた物に物語を感じる事もありますが、それはあくまでイメージ上の物語であり、読めない文字や理解出来ぬ本に思いを馳せるより、自分の身近な所にある物語を大切にしたいという思いです。本当に日本、特に東京には世界から色々な物が集まってきているのですよ！日本に産まれ育った身としては、そこを大切にせざるを得ないです。かつ、そんな環境の中では、いわゆる和物だけに目をつけているのもリアルではない気がします。

そんな事言わず、機会があったらふらりと来て下さいねー！ブログに掲載出来ていない物も沢山ありますから。
by hara_taka (2009-07-10 15:28)