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いい店 [日記]

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もちろん自分で店を始める前から考えていた事ですが、「いい店」って、どんな店だろうな、と実際に自分で「店」を開いてからは、さらに考えます。考えさせられます。とりあえず自分で思う条件を箇条書きに。

・誠実である事
・親切である事
・かといって、馴れ馴れしすぎない事
・気取りすぎていない事
・かといって、客に媚びない事
・しかし、情が感じられる事
・値段が高すぎない事
・かといって、安すぎない事
・時代に寄り添いすぎていない事
・かといって、独りよがりになりすぎていない事
・不潔でない事
・店員の店に対する愛情が感じられる事
・店主が実はその店の一番のファンである事が感じられる事
・客をいい意味で放っておいてくれる事
・が、程よいタイミングでコミュニケーションを取ってくれる事
・そのお店を出たあとで、心が洗われる様な感覚になる事
・長く続いている事
・社会に何かしらの形で貢献している事
・その店なりの美意識がきちんとある事

とりあえずこんな感じでしょうか。

先日訪れた街で入った、とあるお店は本当にいいお店でした。ここにあげた条件がほぼ揃っている様な印象でした。内装は全くいわゆる“おしゃれ”な感覚ではありません。店員さんも“おしゃれ”感とはほど遠い印象。しかし置いてある商品はとても魅力にあふれ、手の届きそうな値段の物から高額な物まで幅広く置いてあり、余計な接客はないものの、ちょっとした一言に、客に対する気遣いを感じさせてくれました。しっかりとした美学に基づいて置かれた物たちは時代を超えた魅力を持ち、おせっかいな蘊蓄やこれ見よがしの作家名などの情報は無くとも、心にすうっと入ってくるのでした。そんな民藝のお店に心洗われる感覚を覚えたのです。もちろん正確な情報がある事で、魅力をきちんと伝える事の出来る種類の物もありますが、それだけが決して全てではない、という事に改めて気付かされてような気がします。

有名デザイナーの手掛けた、洗練され、手の込んだ内装の飲食店に行っても、もう一度行きたいと思う事が少ないような気がするのはなぜでしょうね。決して“デザイン”がすべてを解決してくれる魔法の杖という訳ではない、というのは当たり前の話。話題のデザイナー、アートディレクターが実力を遺憾なく発揮しても、それはあくまでも1つの要素に過ぎず、さらには時間が経たないと実は判断できない要素が思ったよりもたくさんある、という事実は、もっと大前提として考えた方が良いのでは、と強く思います。同じように、サイトのデザインが素敵で、崇高な理念を高らかにうたい上げている日記が話題の店も、足を運んでみるとガッカリ、という経験もあります。やはり、あくまでも“店”そのものが勝負ですよね。もちろん、個人的な相性もあると思いますが。

自分もそうはならぬようにと、自戒の日々です。足を運んで下さった方々を失望させないように。このテーマは深遠なので、また折に触れて取り上げて行きたいと思います。
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あまの

「いい店」の条件、たくさんあるんですね(笑)
最後の3つ、グッときました。自分のためにやっていることが
人のためになる。これ、私にとって理想であり目標です。
お店ができてもうじき半年ですよね。
どうぞこのまま突っ走ってくださいませ。
by あまの (2008-11-21 23:10) 

hara_taka

いろいろ気の向くままに挙げていったら、たくさんになってしまいました(笑)。結局、自己満足だけだと面白くなくなっちゃうんですよね〜。なので、“これ見よがし”感とか、“いかにも”感が無い程度に、皆さまのお役に立てればと。

そういえばもうすぐ半年ですね〜。最近下校時の小学生にも人気が出てきました。生意気にも「ここ、いいお店だね〜。」なんて言いながら下校してるらしいです。彼ら、彼女らが大人になって、買い物に来てくれるまでここで商売していたいですね。そんな光景があちらこちらに残っているといいな、と思います。どんどん新しくなる風景と、変わらない風景が同居している感じが理想ですね。
by hara_taka (2008-11-21 23:45) 

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