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雪ジャケ好き [音楽]

久しぶりに音楽の事など。

冬生まれのせいか、どちらかというと、というかはっきりと、夏よりも冬が好きな性質なのです。というわけで、ぐっと来る雪ジャケ物を3つ程。ちなみにほとんど全てジャケ買い的な入手の仕方でした(笑)。

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まずはこちら。雪景色にたたずむ一人の黒人男性。ジャズ・ピアニストDuke Jordanの“Flight To Denmark”。白人ミュージシャンをベースとドラムに迎えたトリオ構成の1枚。チャーリー・パーカーの元で活躍していたものの、その後タクシー運転手などで生計を立てるという不遇をかこった時期もあったという60年代を経て、復活を遂げた1973年発表のアルバムです。メロディアスで端正なピアノが楽しめる1枚。気軽に楽しめるジャズアルバムとしてお勧めですよ。

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続いてロックを。1970発表のStephen Stills初のソロアルバム。アコースティックギターの響きにゴスペルっぽいコーラスやオルガンが絡む、アメリカ音楽の奥行きの深さを感じるアルバムです。ジミヘン、クラプトン、ブッカー・Tなどの豪華なゲストも参加で、彼のソロの最高傑作という評価が多いのも頷けます。赤いキリンもかわいい!

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つづいてはポスト・ロック的な1枚。個人的に大好きなアメリカのインディーレーベル、JAGJAGUWARから2000にリリースされた、Drunkというバンドの“Tableside Manners”。雪景色の平屋一軒家から漏れる温かな明かりの風景、なんというか、胸が締め付けられるような感覚を覚えるジャケットが最高です。音も、このジャケットのイメージに近い感じ。静寂の中の情熱、といった雰囲気の、淡々としていながらも秘めたエモーションを感じる演奏と歌声です。

他にもエコバニの“Porcupine”とか、Weezerの“Pinkerton”なんかの雪ジャケもグッときますね。皆さんのお勧め雪ジャケも教えて下さい。

「音楽」を聴くという行為 [音楽]

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1997年発表の5枚組CD、RhymesterのDJ Jin氏によるコンピレーション、“Searchin' For The Perfect Beat”。なんとタイトルの焼印が入った木箱入り。Hip Hopの楽曲のサンプリング・ソースとなった、FunkやSoulやJazzやRockの曲を集めたコンピレーション盤。そして素晴らしいことにDJ Jin氏による、全ての曲の解説付き。パッケージの素晴らしさにも惹かれて発売当時に購入たが、「なんか、地味な曲も多いなあ…」なんて感じで、それ程グッと来てはいなかったコンピレーション・アルバムだった。その後誰かに貸したりどこかに持っていったりして、気がつくと手元に残っているのはCD4とCD5のみ。木箱も紛失…とひどい状態に。

で、少し前に久々に残ったCD4とCD5を聴き直したら、これが何とも素晴らしい。サンプルネタ云々は抜きにして、純粋に楽曲として、とても楽しむことができた。これはもう買い直すしかない、という訳でインターネットオークションにて落札。めでたく再度完全な状態で手元に戻ってきた。そして日々堪能中。

これと関係あるかどうかわからないが、最近Hip Hopを聴くことが多い。かなり久しぶりの個人的なHip Hop〜Rapブーム到来といった感じ。その原因の一つにこれらがあったことは間違いない。

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WAVES “ENCOUNTER” [音楽]

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久しぶりに、「これは!」と感じるアルバムに遭遇。WAVESの“ENCOUNTER”。WAVESは、Nobuhiko'Ebizo'Tanuma氏と、Kuniyuki Takahashi氏とが中心になって結成された、インプロビゼーション(即興演奏)が中心のグループ。他の参加ミュージシャン達も、クラブ・ミュージックを軸に活動してきた面々。Kuniyuki Takahashi氏のアルバムは好きで良く聴いており、このWAVESもMySpaceで試聴して、即発注してしまった。

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カーネーション [音楽]

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店内に貼られたのは、「カーネーション」のツアーポスター。結成は1983年というベテランバンド。ずっと存在は知っていたものの、熱心な聴き手ではなかった。当初は5人で活動しており、高度な音楽性と、中心人物直枝氏の類い稀なメロディセンス、ボーカリストとしての高い能力、ファンタジーとリアリズムの狭間を行き来する歌詞世界で、高い評価を受けていたバンドだった。でもなぜか僕にとっては、音楽偏差値が高すぎたのか、心に響かなかったのだった。

それが大きく変化したのが、3人にメンバーが減ってから(現在は2人に)。偏差値の高さは相変わらずだが、そこにぐっと肉体性が加わった感じがして、一気に好きになった。フィジカルの強さが加わった事で、出す音の力強さがより感じられ、そこからはもう虜に。国内アーティストでは今の所個人的なNo.1状態が続いている。

なぜこんなに彼らの音に惹かれるのか。元々の高いレベルの音楽的能力に加え、長いキャリアを経た物にしか出せぬ説得力、それでいてあきらめや達観とは無縁の前向きな力強さ、特定のイデオロギーや所謂「ロック」的価値観とは距離を置いた良い意味でのフラットさ、照れたり安直になったりする事無く、歌うべき言葉をメロディーに乗せていく詩人としての高いクオリティ、そんな要素が僕にとってはとても魅力的に映る。

単純な世代論では括れないのはもちろんだが、現在50歳くらいの世代のミュージシャンには、それよりも上の世代には無い感覚を感じる。そして、個人的にはその感覚の方が信じるに値するように思われるのだ。なんだろう、「ロック」だけを信じすぎていない感覚というか。

とにかく、「こんな先輩がいて良かった!」と思わせてくれる、とても貴重で、大切な存在のバンドの一つ。

秋の夜長に [音楽]

日が暮れるのが早くなってきましたね。ということは、夜が長いということ。
そんな秋の夜に似合いそうな、最近のお気に入りのご紹介です。

NYはブルックリンのバンド、“IDA(アイダ)”です。ダニエル・リトルトン(Daniel Littleton)とエリザベス・ミッチェル(Elizabeth Mitchell)の2人が中心となって1992年に結成されました。バンドの結成後、2人は結婚しています。

僕にとっての最初の出会いは、こちらのアルバム。

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これを待っていたのだ! [音楽]

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Q-TIPの“Kamaal The Abstract”がついに正式に日の目を!

といっても何のこっちゃですよね。

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帰路のお供 [音楽]

店番を終えた夜、帰宅中にiPodから流れてくるのは…

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Lee Morgan(リー・モーガン)さんの“The Cooker”が最近のお気に入り。特にこれと言った特徴のない多摩地区の暗い住宅街にも、毒を抜かれた猥雑さを感じる立川の賑わう夜の街にも、ビッタリはまるのです。

Lee Morganといえば、代表作は“The Sidewinder”という事になるのでしょうが、個人的には“The Cooker”の方が好き。とにかくLee Morganのまさに闇夜を切り裂く様なトランペットがたまりません。1957年のレコーディングで、この時まだ弱冠19歳というから驚き!10代とは!!ちなみにLee Morgan氏、34歳のとき、ステージ間の休憩中に愛人にピストルで撃ち抜かれてしまうのでした。

特にJAZZに詳しい訳ではありませんが、なぜかこの一枚が週末の夜の帰り道にはよく似合ってしまうのですよね。Lee Morganのトランペットの、立上がりの音の鋭さが心に刺さる!きっと皆さんの街の夜にも!?


PistolsよりもP.I.L. [音楽]

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国立のDISK UNIONで見つけてしまった。Public Image Limitedの“METAL BOX”、缶入り12インチ×3枚構成のオリジナル。Public Image LimitedはJohnny RottenことJohn LydonがSEX PISTOLS脱退後に結成したバンド。PUNKの中心的存在として崇められているSEX PISTOLSについての印象は、“完成度の高い初期衝動”といった感じ。既成概念をぶちこわした、なんて大げさに語られる事も多いようだが、それほど大それた物ではないと思う。

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削ぎ落としすぎない [音楽]

インテリアの話だけでは無いけど、色々な要素を削ぎ落として行く事でそれなりに格好が付いたように見る事は良くある。同じトーンの色味や素材感で統一すれば、とりあえずそれなりに見えてくる。しかし、個人的にはそんな感じはあまり好きではない。一つの家具屋さんでまとめました的な感じは、ショールームみたいでどこか物足りない。それよりも楽しく、また難しいのは、削ぎ落としすぎず、様々な要素を取り入れて、上手くまとめあげる事。

そんな視点と関係あるかどうかは判らないが、最近気に入ってよく聞いているのはこの1枚。

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初冬の夕焼け空、そしてMARIA RITAのアルバム [音楽]

初冬の夕焼け空、夏の夕焼け空とはまたひと味違って、独特な切なさがあるように感じます。とある地方都市からさらに少し奥に入った路上にて。電線の直線的なラインもまた、切なさを加速させてるのでしょうか。

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切なさ、というか、胸がきゅっと締め付けられる様な感覚、結構好きなんですよね。カーネーションの直枝氏も「おれの基準は切なさ」なんて歌ってました。なんかわかります。だから前にも書きましたが、冬は曇り空の日が好き。寒さに肩をすくめながら早足で枯れ葉の舞う街路樹の下を歩く感覚がいい。この感覚、ポルトガル語でいうところの“SAUDADE(サウダージ)”に近い感覚なんでしょうか。ブラジル音楽には欠かせないキーワードです。というわけで、最近聴いてグッと来た一枚です。

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